相場で長生きしたければ、ストップロスは必須のものである。なぜなら、トレードでストップロスを使わないということは、大きな投資リスクを負うことになるからだ。状況次第では一発退場もあり得る。
この記事ではストップロスの目的や種類、そして方法などについて解説していきたいと思う。
ストップロスとは何?
ストップロスを日本語にすると「損失限定」となる。つまり、ストップロスとは損失を限定するためにあらかじめ入れておく注文のことだ。逆指値注文とも言う。
従って、ストップロスはセーフティネットの役割を果たしてくれる。例えば、サポートラインにストップロス注文を入れておけば、その価格に到達したとき、自動的に決済されることになる。
イニシャルストップ
イニシャルストップとは、エントリーした時に同時に入れておくストップロス注文のことである。
このときのストップロスは、エントリーポイントからかなり離れたところに設定しておくことが多い。ブラックスワンのような市場全体が大暴落しない限り、注文がかからないようなレベルに置いておくのだ。つまり、ワーストケースシナリオ。
従って、値動きに応じて徐々に微調整していくことになる。
例えば、価格がサポートライン付近まで下落してきたら、イニシャルストップをそのラインの直下まで移動させるようにする。
理想的には、その際の損失は投資資産全体の1~2%以内に留めたいところ。そして、サポートラインを完全に下方ブレイクし、そのラインがレジスタンスラインに転換したのを確認できたら、ストップロス注文にかかる前でも躊躇なく損失を確定する。
STEP(ステップ)
STEPとは、“Stop loss To
Entry Point”のことである。つまり、「エントリーポイントへストップロスを動かすこと」だ。
相場が自分の思惑通りに動いたらSTEPを行う。この時点でトレードで損失を被るリスクはゼロとなる。
STEPのタイミングには3種類ある。一つ目は直近のレジスタンスラインを上方ブレイクしてきた時点である。
そして、二つ目はエントリーポイントから1~2%価格が思惑方向へ動いた時点。どちらを採用しても良いだろう。
三つ目は時間で決めてしまう場合だ。例えば、ポジションに利が乗っているのなら、エントリーから1週間後に強制的に利確してしまうのである。また、大きな経済イベント(アメリカの雇用統計など)の前に決済してしまうのもありだ。
トレーリングストップ
トレーリングストップでは、トレンドに従って決済ポイントを変えていく方法である。例えば、上昇トレンドであれば徐々に決済ポイントを上げていくことになり、下落トレンドではその反対を行うことになる。
その目安として以下の2つがある。
1.サポートライン
2.移動平均線
1.サポートライン
2.移動平均線
サポートライン(またはレジスタンスライン)
上昇トレンドが継続するためには、レジスタンスラインを一つ一つ上方にブレイクしていく必要がある。
そして、レジスタンスラインは、じきにサポートラインへと転換される(上昇トレンドが継続するなら)。
ストップ(決済)ラインを移すのは、このタイミング、つまりレジスタンスラインが明確にサポートラインに転換されたタイミングで行う。
下落トレンドのときは、以上の真逆と考えればよい。
移動平均線
移動平均線を利用する方法もある。使用する移動平均線はどれでも構わないが、期間が長くなるほどトレーリングストップを置く場所が緩くなることが多い。
基本的には短期トレードになるほど、短い期間の移動平均線(5日MA,7日MA,20日MAなど)を利用することになる。逆に長期トレードでは、長期間の移動平均線(50日MA,100日MA、200日MAなど)となる。
トレーリングストップは、ターゲットの移動平均線の下側に置く。従って、移動平均線を下方にブレイクしたときに決済が執行されることになる。
ストップロスを置かないトレードはあり得ない
ストップロスなしにトレードをするのは、あまりにも無謀である。それは、ブレーキの利かない車を運転するようなものであり、いつか必ず大きなケガを負うことになる。
トレードにおいてリスクマネジメントは最重要項目であり、絶対に無視してはならない。そして、ストップロスはその中でも特に重要なものである。
トレードには、ロスカットは付き物であるということを忘れないように。
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